角川大映スタジオ 荻野雄大さんインタビュー
映像美術班では、城西国際大学の卒業生であり、現在は角川大映スタジオで大道具を担当している荻野雄大さんにインタビューしました。
同じ大学の卒業生ということもあり、大学生の頃のお話や、私たちが疑問に思っている職業のお話まで快くお答えてして頂きました!
荻野雄大(おぎのゆうだい)さんプロフィール
城西国際大学2018年卒業 角川大映スタジオ美術部門大道具勤務
在学中、円谷プロダクションのウルトラマンの撮影現場(日活)に参加
卒業制作では「ガイラス」という怪獣映画を制作
現在は角川大映スタジオの大道具ご担当
【学生時代】
Q.学生生活について教えてください
A.皆さんがよくイメージする大学生らしい生活をしていました。よく遊びに行ったりとか笑。ですが3年生になって就活が始まり、4年生では本格的に卒業制作が始まったので制作をずっとしていました。「ガイラス」という作品ですがそれが一番記憶に残っています。
Q.「ガイラス」を拝見しましたが、怪獣の着ぐるみを制作する上で苦労したことはなんですか?
A.着ぐるみ制作が「ガイラス」の中で一番大変でした。何もわからない状態で始めて、特殊メイクの材料を使いながら試行錯誤して作りました。完成したのは撮影間近で、4ヶ月かかりましたね…笑
ガイラス予告編 pic.twitter.com/aFua0WCKCA
— 自主怪獣映画 「ガイラス」 (@GAIRASU2020) January 31, 2020
Q.在学中に円谷プロのウルトラマンの撮影に参加したとお聞きしましたが、その経験を踏まえて次に繋がったことや学んだことはありますか?
A.在学中にこの撮影に参加したことは自分の中ですごく刺激になりました。学校の実習でやっていることと全くの別物だったので、現場の雰囲気だったり大御所の俳優さんがどんな風に撮影しているかなど見れたことが一番刺激になりましたね。その現場で教えてもらったことを卒業制作の「ガイラス」に繋げたという感じです。
Q.大学生活のうちにやっておけばよかったことや、やっておいてよかったことはなんですか?また取っておいたほうがいい資格などありましたら教えて頂きたいです。
A.うちの会社ではフォークリフトと高所作業士の資格を取らせてくれるんです。会社によりますが、美術としてならこの資格は取っておいたほうがいいんじゃないかなーと思います。あとは危険物取り扱いとか電気工事士とか持っていたら就職するときに有利になると思いますよ。やっておいたことがいいのは、現場に出ることですかね。学生のうちに現場に慣れて雰囲気を掴めるのは学びだと思います。
【お仕事】
Q.現在の1日のスケジュールを教えて頂きたいです。
A.ものにもよりますが、うちの会社はたたき、建て込み、撮影付き、組みつきですかね。忙しくなければ朝9時に出勤して17時に終わるという感じです。セットの規模が大きくなると本当に忙しい時は9時に出勤して、次の日の朝4時に終わったりしました笑。滅多にあることじゃないんですよ笑
Q.お仕事は大道具さんとして活躍していますが、美術という幅広い分野でなぜ“大道具”に携わろうと思ったきっかけなどありますか?
A.もともとはウルトラマンのミニチュアセット作りをやりたと思っていました。ですが学校の実習で大道具という分野があって、祖父も木工をやっていたのでやってみたら、その面白さにハマってしまって。就活する時はその2種類の会社で探していたんですけど、今の会社の福利厚生がよかったんです笑。今後の生活のことも考えてこの角川の大道具部門に入りました。
Q.クリエイトする上で生活上なにに刺激をもらって制作していますか?
A.大道具はなんでも作らなきゃいけない分野なので…刺激を受けるものというと街中にあるもの全部になりますかね。日常にあるものを見て「どうやったら自分でも作れるかなー」とか考えないといけないところがあります。特に日本家屋とかは複雑なので、「昔の大工さんってすごいな」とこの仕事をしていて思いました。
【最後に】
Q.将来美術系を目指すゼミ生に何か一言お願いします。
A.根性が必要になってくると思います。現場だと肉体労働にもなりますし…でもそこに打ち勝つ鋼のメンテルを今から鍛えて置いたほうがいいんじゃないかなと思います。そこで負けてしまうと業界自体も嫌いになってしまうと思うので。何にも負けないメンタルを磨いてください!
〜まとめ〜
お忙しい中合間を縫って質問にお答えして頂きました。今回このブログでは簡単にまとめる形になってしましましたが、回答して頂くたびに荻野さんの人柄の良さも感じることができました!また大道具という分野において自分たちが気になっていたことも詳しく教えて頂きました。自分たちも就職先を決めるときに今回のインタビューを思い出して、就活に臨みたいと思います!
荻野さん、また動画でインタビューを担当してくれた方貴重なお時間ありがとうございました!
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