ゲーム業界研究

【概要】

業界研究その他班はゲーム業界へのインタビューを執り行いましたが、業界として外部に提供できる情報が少ないため、インタビューで返答をいただいた情報とは別にゲーム業界の時事的な記事を元にまとめます。

スクウェア・エニックス制作
『Final Fantasy ⅩⅥ』

「(スクウェア・エニックスの)社長から第三開発事業本部で(FF)16を作れないかのは、2015年…くらい? 7年前くらいだったはず」

 Final FantasyⅩⅥのプロデューサーを務めたゲームクリエイターの吉田直樹氏はそう語った。2015年に制作の依頼をもらった当時はFF14の制作プロジェクトを拡大していた最中だったという。

FF14ではプロデューサー兼ディレクターを担当していた吉田氏。16では兼業を避け、プロデューサーに就き、自身のチームの中からディレクターを立ててライターを含めた3人体制で初期制作がスタートした。

約1年の初期制作ののち、各セクションのハブになる技術者をチームに入れて数十人体制での政策を開始。ゲームのα版(ゲームのメイン部分がプレイ可能になる開発段階)が完成した頃には70人ほどの制作チームになっていた。最終的に開発に関わった人数は社外秘で伏せられてはいるが、一部のグラフィックのアウトソース、フルフェイシャルキャプチャー(モーションキャプチャーの撮影方法の一つ)を海外のスタジオで撮影するなど、国内での開発にとどまらないことから数百人の体制ではあると公表した。

2015年から2023年までの7年間、感染症や戦争など世界の変化に影響を受けた部分もあるという。リアリティを追求するバトル描写と世代を問わず遊んでもらえる作品にすることの間には、エンタテインメントとしてのあり方と「映画的」とも言えるFFの作品の質に対する制作陣のこだわりが秘められていると推測できる。

ゲームの内容は大長編RPG。バトルアクションシーンを除いたカットシーンだけで11時間。メインシナリオは通して35時間。サブクエスト等の寄り道要素を含めるとその倍を要することを想定されている。記事の中で吉田氏が「ゲーマー」としてのこだわりを見せていたのは本作に登場する「サポートアクセサリ」という機能。本編での装備によってゲームの難易度が変化するというものである。つまりゲームを開始する際にプレイヤーが難易度を選択してから始まるのではなく、ゲームの中に入ってから難易度の調整ができるようになる。「ゲームで遊んでいく中で難易度を決められるのが理想。遊ぶ時に難易度選択があると気持ち的にイージーは選べないタイプ」。吉田氏は自身のそれをゲーマーとしてのプライドと表現した。ゲーマーという視点外から見ても、有無を言わさず一度ゲームの中に引き摺り込んでしまう設計は前述したリアリティのあるFFの質感に沿ったものだと言える。


[参考記事]

https://www.famitsu.com/news/202302/28294247.html(閲覧日:2023年6月30日)

https://www.youtube.com/watch?v=uqKPn7L_540(閲覧日:2023年6月30日)

https://www.youtube.com/watch?v=RsjUg5-22Pw(閲覧日:2023年6月30日)

画像出典:https://amzn.asia/d/djtxjYr

大絵ゼミ

城西国際大学メディア学部メディア情報学科 映像芸術コース(東京紀尾井町キャンパス) ファッション・イラスト・映像・デザイン・ゲームなどなんでもありのクリエイティブ系ゼミです。 就活やビジネスデザインにも力をいれており、業界インタビューや起業計画書作成、各所見学会などで社会研究を行っています!

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